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自業自得のウィルコム

ウィルコムが倒産しそうらしい。

オイラはそんなに危機感ないんだけど(笑)…

倒産してもPHSは社会的インフラが強いから
病院で使われているPHSがなくなることは考えにくいから
最悪、国が関与して停波にはならないと思う。

だから今ウィルコムを普通に使っている人は焦らなくて良い。
普通に使って下さい。



ウィルコムがダメになったのは携帯電話と張り合おうとした点の一点につきる。

携帯電話とPHSは一見似ているが構造が全く違うものなので
張り合う時点が間違っている。

「携帯電話には負けないぞ!」的な考えが強すぎた事が敗因だと思う。

さらに「ウィルコム信者」と呼ばれるマニアが
「性能が携帯電話に近いものを出せ!」と
言っているのも癌の一つである。

加入者が450万人しかいないPHS
DoCoMoの5000万人もいる現実から言うと
同じ性能のものを作っても儲かるハズがない。

儲からないものに商品を作る会社は無いんだから
そういう現実論を語れる人が少なかったのも敗因だろう。

PHSの特徴はなんといっても「省電力」「低電磁波」「マイクロセル」の3点。

しかもかなり「小型化」が可能だから色んなものに搭載できる…はずなんだけど
スマートフォンの成功からぶっちゃけ路線がズレタ。

スマートフォンが成功してしまったために勘違いしたんだろうが
「D4」というフルパソコンまで作ってしまった。

アホかと…

軽自動車(PHS)で時速制限の無いアウトバーンを走らせるようなことをしたのよ。

そういう自分を客観的に見れないことがダメになったんだろうね。


ただ、ウィルコムは信者がいるくらいだから
確かにスゲー良い商品をたまに出す。

昔から順に言うと

「PDXメール」
パソコンと同じ種類のメールシステムを携帯にいれた

「写メール」
実は写メールはボーダフォンより先に搭載していた。

「テレビ電話」
ビジュアルフォンと呼ばれ0円ケータイ主流の中
3万で売り出した。
方向性は間違っていないが当たり前だが売れなかった。

AIR-EDGE
パケット定額の元祖。
これが無かったら、今の「パケホーダイ」は無い。

フルブラウザ搭載」
パソコンのページをそのまま見れるのが画期的だった。

「通話定額」
今では家族間定額が当たり前になったが当時は衝撃的だった。
2900円という当時の普通の携帯料金プランが5千円前後を考えると凄かった。

「日本初スマートフォン
W-ZERO3と呼ばれるWindowsモバイルを搭載して小さいパソコンとして使える画期的な商品。
今でも初代は名機として愛用者も多い。
しかし、これのヒットでウィルコムの方向性は変わってしまう。

「ハニービーの大ヒット」
ハニービーことWX331Kが大ヒット。
カメラもない(あっても30万画素)、おサイフケータイも無い、アプリも無いのに70万台の大ヒット。
小型でストレートで色が可愛いというのが今までになく
ユーザーの求める機能と大きさがマッチした。
機能至上主義の日本のケータイへのアンチテーゼとなる。

どこでもWi-Fi
無線LANをどこにでもというコンセプトの商品。
PHSの電波が来るところであれば無線LANが使えるという商品。
さらに駆動は乾電池式で汎用性が効くので
バッテリー切れしてもコンビニとかで電池を買える。
スピードが遅いのが難点だが乾電池で使えるアナロギーなところはなんか好き。
省電力を生かしたPHSならではの商品。


オイラが思い付くくらいだとこれくらいかなあ〜

まあ、ウィルコムの倒産はまだ決まったわけでは無いので
今後はPHSならでは特徴を生かした商品を作っていって欲しいです。